家庭でも本格的に安全なネットワークを簡単に(1)
本格的な「UTM」が家庭でも「食えます」
企業でもインターネットへの接続は必須ですが、安全の確保のために様々な手段を講じています。「UTM(統合脅威管理:Unified Threat Management)」はその中の重要な装置の名称です。
では、家庭ではどうでしょうか?ほとんどがネットワークの安全性は意識していないでしょう。
しかし、インターネットは「平等」です。家庭だろうが企業だろうが、接続した途端に危険性は同等になるのです。
さらに、IoTなどと冷蔵庫から電子レンジ、カメラや時計までインターネットに繋がっています。
これ、大丈夫なんですか?
Endianの紹介
ファイアウォール
Windowsにも、そんな名前のソフトが初めから入っていますから、聞いた事はあるかと思います。
こんな感じのレンガでしたっけ。
インターネットと自分のいるネットワーク(ローカルエリアネットワーク)との間を安全につなぐための「防火壁」です。
家庭にあるルータ(回線会社が置いてく箱)にも簡易機能として付いている場合が多いです。本当に「簡易」ですけれど。
今は、守る範囲を拡大したUTMが主流です。まあ同じようなものです
本格的なものは、
こんな格好をして企業のネットワークのトップに鎮座しています。大企業でも、こんなものでウィルス、不正侵入、怪しいコンテンツ、情報漏洩に対して「セキュリティ」を確保しています。
「そんなら、自分家にもつけとけば安心だな」と思いますが…、結構なお値段がする上に、サポート料金と称して月々何がしかの費用がかかります。
故障や不具合の対応だけでは無く、ウィルスや不正侵入検知の定義ファイルの更新が含まれていて、払わないとたちまち劣化していきます。
安いコースでも年間数十万円では、もとてもじゃあないけど、一般家庭やSOHOにおける気がしませんね。
ところがです、設置できるんです、本物のUTMが。なんと無料で!
Endian Firewall Community Edition
これがその正体。決して怪しい商売ではありません!なんて言うと却って怪しく見えてしまいますが。
上の画像の本格版のソフト部分のみをフリーで配布しているのです。本格版はハード付きと、ソフトのみのものと販売されていますが、このFree版と何が違うかと言うと、ただサポートだけです。
金属箱とサポートが無いだけ。
設定画面は日本語に対応してるので、苦労もありません。(専門用語以外は…)
「Free Open Source UTM Solution for Home」
と、うたってますから、家庭での利用は想定範囲内。
当然SOHOでも十分に使えます。VPN(Virtual Private Network:離れたローカルエリアネットワーク同士をつないじゃう方法)を駆使すれば事業所間での接続用としての活用もできますし、スマホやPadからの事務所内部への接続もできます。
ソフトをダウンロード、パソコンにインストールして専用マシンとして使います。ソフトですから、ベースマシンのスペックを上げればそれだけ対応できる規模も大きくなります。
実際、十数人の事務所で不満もなく使えています。
一台専用パソコンが要りますが、中古のOS無しパソコンはそこそこの性能でも2万円もしないで手に入ります。
他にもこんな形で配布しているところもありますが、試してみた範囲では、登録が必要だったり、機能制限があったりします。しかし、Endianはそのまま使えます。アップデート機能を使いたい時は、メールアドレスを登録するだけです。
使わない手はないと思いませんか?
課題は、インストール画面が英語!
この点だけでしょうか。
インストール例の紹介ページは色々ありますし、英語というよりも単語のレベルですので、心配は要りません。
ではインストールするために、ダウンロード先でバージョンを見てみます。